不在時の申し送りは待てる仕事と代理で進める仕事を分ける
休暇や出張前の連絡を、代理対応の範囲と本人へ戻す判断に分けて整理する方法です。
この記事で分かること
- 代理対応の境界
- 返答の可否
- 戻ってから確認する仕事
担当者が休んだ日に取引先から電話が入り、代わりに受けた人が「返事をしてよいのか、待ってもらうのか」で迷う。そんな不在時の申し送りを、AIを使って整理する方法を紹介します。
ここでの目的は、AIに判断させることではありません。本人が不在でも進めてよい仕事と、本人の判断を待つ仕事を、代理担当が迷わない形にすることです。
こんな場面を例にします
架空の印刷会社で、営業担当の田中さんが2日間休む場面です。代理は事務担当の佐藤さんです。田中さんの手元には、次のメモがあります。
・A社:チラシ原稿が届く予定。受け取ったら共有フォルダーへ保存する。 ・B社:印刷日の問合せが来るかも。現在の予定は10月20日。日程変更の約束はしない。 ・C社:追加で100枚ほしいと相談あり。希望だけ聞き、金額は答えない。 ・見積書:私の承認前に送付しない。
このままでは、電話やメールが来たときに、佐藤さんが毎回メモを読み返すことになります。
AIに渡すプロンプト
次のプロンプトは、会社で利用を認めたAIに、実名や機密情報を除いた練習材料で試すための例です。
あなたは、小さな会社の業務引継ぎを整理する補助役です。 以下のメモを、代理担当者が迷わない申し送り表にしてください。 表の項目: 1. 用件 2. 代理担当者がしてよいこと 3. してはいけないこと 4. 返答の例 5. 本人が戻った後に確認すること メモにない権限や期限は推測しないでください。 代理担当者が判断できない箇所は「要確認」と書いてください。 【メモ】 (ここに元のメモを貼る)
回答例は、ここを確認します
以下はAIの実出力ではなく、読み方を示すためにプラスタが作成した回答例です。
| 用件 | してよいこと | してはいけないこと | 返答例 |
|---|---|---|---|
| A社の原稿 | 受領の返信、保存 | 内容の採用や修正の約束 | 「原稿を受け取りました。内容は担当者が戻り次第確認します」 |
| B社の印刷日 | 現在の予定日を伝える | 別の日付を約束する | 「現在の予定は10月20日です。変更のご相談は担当者が戻り次第確認します」 |
| C社の追加印刷 | 枚数と希望日を聞く | 金額や納期を約束する | 「希望枚数と必要な日をお聞きし、担当者へ申し送ります」 |
| 見積書 | 必要な資料をそろえる | 未承認のまま送付する | 送付しない |
一見整っていても、このまま使えるとは限りません。例えば「B社へ予定日を伝えてよい」ことや、「C社へは誰が折り返すか」は、元のメモだけでは確定できません。不在前に本人と代理担当者で確認します。
完成版には「記録先」も入れます
代理対応をしても、本人に伝わらなければ引継ぎは完了しません。最後の表には、少なくとも次の項目を追加します。
- 受けた日時
- 相手と用件
- 代理で行ったこと
- 約束せずに残したこと
- 折り返しが必要か
- 記録を残す場所
例えば「10月14日11時、C社から追加100枚の相談。希望日は10月25日。金額と納期は答えず、田中さんから折り返すと伝えた」と残します。これなら、田中さんは戻った後に事実から対応できます。
自社では、一つの不在予定で試します
1. 半日から1日の不在予定を一つ選びます。 2. その間に連絡が来そうな用件を3件まで書きます。 3. プロンプトで表にし、本人と代理担当者で読み合わせます。 4. 「してよい」と書いてあっても、代理担当者が不安な箇所は狭めます。 5. 実際に一度使い、足りなかった情報を追記します。
この方法が向く場合・向かない場合
数日の休暇や出張など、判断者は変えずに受付と記録だけを代理する場合に向きます。長期休業、退職、承認権限の移管には向きません。その場合は、AIで申し送り表を作る前に、役割と権限自体を決める必要があります。
この記事のメモ、プロンプト、回答は架空の編集例です。実在する会社の運用結果や、特定のAIで確認した実出力ではありません。