AI活用・業務改善

値上げを伝える前に、AIへ渡す4つの材料

公開:2026年10月22日 / 編集:合同会社プラスタ

仕入れ価格の上昇で値上げをお客様に伝えるとき、AIに渡す材料と依頼文、出す前に元のメモと照合する点を、架空の洋菓子店の例で紹介します。

値札を付け替える手と、お知らせの紙が並ぶ店先のイメージ
値上げを伝える店先の場面を表したAI生成イメージです。実在の店舗や顧客ではありません。

この記事で分かること

  • AIに渡す前に決める4つの材料
  • そのまま使える依頼文と修正の頼み方
  • 出す前に元のメモと照合する点

原材料や仕入れの価格が上がり、お客様に値上げを伝える日が来ます。お知らせを作るのは、店主や事務の方が多く、文章に慣れていないと「失礼にならない言い方」を考えるうちに時間が過ぎます。

この記事は、そうした方が、AIで値上げのお知らせの下書きを作り、自分で元のメモと照合して出すまでの手順です。用意するのは、値上げの内容を書いたメモだけです。読み終えるころには、お客様が読んで「自分に何が変わるのか」が分かるお知らせを、迷わず仕上げられます。

先に決める4つの材料

AIに文章を頼む前に、次の4つをメモにします。ここが決まっていないと、AIは足りない部分を、もっともらしい言葉で埋めようとします。

材料書くこと例(架空の洋菓子店)
何がいくらになるか商品名、今の金額、新しい金額、税込か税別か焼き菓子詰め合わせ 1,800円から1,950円(税込)
いつから変わるか日付と、その日付が「注文日」か「お渡し日」か11月15日のご注文分から
すでに受けた注文の扱い変更前の注文はどうなるか11月14日までのご予約は、お渡しが後でも旧価格
質問の窓口連絡先と受付時間店頭または電話(平日10時から17時)

理由は、書く量を決めて添えます。たとえば「バターや小麦粉などの仕入れ価格が上がったため」の一文で足ります。理由を長く書くほど、お客様が知りたい金額と日付が埋もれます。

AIへの依頼文

上のメモを貼り付けて、次のように頼みます。

次のメモをもとに、お客様向けの値上げのお知らせを書いてください。
読む人は、店に来る近所のお客様です。店頭に貼る版と、メールで送る版を1つずつ作ってください。

【メモ】
・焼き菓子詰め合わせ:1,800円から1,950円(税込)
・11月15日のご注文分から
・11月14日までのご予約は、お渡しが後でも旧価格
・理由:バターや小麦粉などの仕入れ価格の上昇
・問い合わせ:店頭、または電話(平日10時から17時)

【守ること】
・メモにない金額、日付、商品名、理由を足さない
・分からない点は、勝手に補わず「〈未定〉」と書く
・金額と日付は、文章の前半に置く
・お詫びは1回だけにする。大げさな言葉は使わない
・店頭版は200字以内、メール版は300字以内

「守ること」の2行目が大切です。メモに書いていない点を〈未定〉で残させると、AIが勝手に埋めた箇所を探す手間が減ります。

文例:下書きの完成イメージ

次は、この依頼から作りたい店頭版の文例です。編集のための例であり、AIの実際の回答ではありません。

【価格改定のお知らせ】
11月15日のご注文分から、焼き菓子詰め合わせを1,800円から1,950円(税込)に改定いたします。
11月14日までにご予約いただいた分は、お渡しが15日以降でも旧価格のままです。
バターや小麦粉などの仕入れ価格が上がったためで、ご負担をおかけしますことをお詫び申し上げます。
ご不明な点は、店頭またはお電話(平日10時から17時)でお尋ねください。

読むお客様が最初に知りたい「いくらが、いつから、どう変わるか」が1行目と2行目に入っています。

出す前に、元のメモと照合する

AIが作った文章は、書いた本人が元のメモと並べて確かめます。金額と日付は、見た目が自然でも違うことがあるため、1つずつ指でたどって照合します。

照合すること見る場所直すときの頼み方
金額が元のメモと同じか新旧の金額、税込・税別「金額は1,950円(税込)。ほかの数字は変えない」
日付の意味が同じか「注文分から」が「お渡し日から」に変わっていないか「11月15日は『ご注文分』と書く」
渡していない内容が入っていないか割引、期間限定、新商品の紹介「メモにない文を削除して、残りはそのまま」
〈未定〉が残っていないか本文の全体空欄を自分で決めて、その部分だけ書き直させる

出す前に、店主や責任者が、金額・日付・すでに受けた注文の扱いを見ます。お知らせは、書いた人と出す人が別なら、この3点だけでも出す人が確認します。

合わなければ、1つだけ直す

最初の下書きが、そのまま使えるとは限りません。直すときは、すべてを一度に頼まず、気になった1点だけを指定して、もう一度出してもらいます。

  • 予約済みの扱いが後ろに回っていたら、「予約済みのお客様の扱いを、2文目に移して」
  • 理由が長くなっていたら、「理由は1文にして、お詫びは1回にして」
  • 言い回しがかたいときは、「同じ内容で、近所のお客様に話しかけるくらいの言い方にして」

何を変えたか分かるように、直しは1回に1つにします。一度に3つ直すと、金額の記載まで変わっていたときに、どの指示の影響か分かりません。

最後に、直った版を同じ表でもう一度照合します。照合が済んだ版を保存しておくと、次に価格を変えるときの型になります。

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