AIで返信メールの下書きを作るときのコツ
届いたメールを貼って「返信を書いて」とだけ頼むと、渡していない日付や約束が入ることがあります。返事の中身を3行のメモにして一緒に渡す頼み方と、送る前に見る5つの点、修正のしかたを紹介します。

この記事で分かること
- 「返信を書いて」とだけ頼むと、約束や日付が増える理由
- 3行のメモの書き方と、そのまま使える依頼文
- 送る前に見る5つの点と、修正の頼み方
届いたメールを貼り付けて、「返信を書いてください」とだけ頼むと、丁寧な文面はすぐ返ってきます。ところが読み返すと、自分が決めていない日付や、約束していない対応が入っていることがあります。
この記事は、返信メールをAIで下書きするとき、返事の中身を3行のメモにして、届いたメールと一緒に渡す方法です。用意するのは、届いたメールと、自分の頭にある返事の内容だけです。最後に、そのまま送れる状態に近い下書きと、送る前に見る点が手に入ります。
「返信を書いて」とだけ頼むと、約束や日付が増える
AIは、足りない情報を、もっともらしい言葉で補います。届いたメールに「納期を教えてください」とあるだけで、返事の中身が渡されていなければ、「来週中に納品いたします」のような文を作ってしまうことがあります。
文面がていねいなほど、そのまま送ってしまいやすくなります。中身は自分が決め、言い回しをAIで整えると考えると、この問題を避けられます。
返事の中身を3行のメモにする
渡すメモは、次の3行です。
- 結論: 相手の質問や依頼に、はい・いいえ・できる範囲のどれで答えるか
- 具体的な事実: 日付、金額、数量、場所など、返事に入れる数字や固有の情報
- お願い・次の動き: 相手にしてほしいこと、こちらがこのあとすること
3行とも、短い箇条書きで足ります。丁寧な文章にする必要はありません。
メモの例
取引先から、次のメールが届いたとします。
お世話になっております。先日ご相談した事務用品の発注について、 納期と、まとめて注文した場合の送料を教えてください。
これに対する返事を、次のようにメモにします。
【結論】納期は教えられる。送料はまとめて注文なら無料にできる。 【事実】納期は注文から5営業日。送料は、合計1万円以上で無料。 【お願い】注文の数量が決まったら、今週中にメールで知らせてほしい。
依頼文
届いたメールとメモを貼って、次のように頼みます。
次のメールへの返信を、本文だけ書いてください。 - 【結論】【事実】【お願い】に書いてあることだけを使ってください。 - メモにない日付、金額、約束は、書かないでください。 - 取引先に送る、ていねいで短い文面にしてください。 - 足りない情報があると思ったら、本文の前に質問として書いてください。 【届いたメール】 (ここに貼る) 【返事のメモ】 (ここに貼る)
ポイントは3つです。
- 「メモにないことは書かない」と伝える: 約束や日付が増えるのを防げます。
- 足りない情報は質問してもらう: 補って書かれるより、質問のほうが気づけます。
- 本文だけを頼む: 件名や署名まで作られて、元の形式と合わなくなるのを避けられます。
仕上がりの見本
頼んだとおりに整った場合の見本です。
お世話になっております。ご連絡ありがとうございます。 納期は、ご注文から5営業日です。 送料は、合計1万円以上のご注文で無料にいたします。 ご注文の数量が決まりましたら、今週中にメールでお知らせください。 よろしくお願いいたします。
送る前に見る5つの点
文面がきれいでも、送る前に、次の5つをメモと照らし合わせます。
- 数字: 日付、金額、数量が、メモのとおりか
- 約束: メモにない対応(「至急」「無料」「特別に」)が入っていないか
- 相手の質問: 届いたメールの質問に、すべて答えているか
- 宛名と社名: 貼り付けた相手の名前や社名が、正しく入っているか
- 言い過ぎ: 断る内容が、やわらかくなりすぎて、断っていないように読めないか
修正したいときの頼み方
修正したい箇所が見つかったら、同じ会話で、修正する箇所と変えない箇所を分けて頼みます。
2段落めの「無料にいたします」を、「無料とさせていただきます」に修正してください。 ほかの文は、変えないでください。
変えない箇所を示すと、修正していない文が書き換わるのを防げます。
次にすること
下書きに満足できたら、メモの3行を、使い回せる形で残しておきます。 同じ種類の問い合わせ(納期、見積もり、日程の調整)が来るたびに、メモの3行だけを書き換えれば、返事の中身を自分で決めたまま、短い時間で下書きが作れます。