AI活用・業務改善

提案書の構成をAIで作成するときは、相手と目的と使える材料を先に渡す

公開:2026年11月02日 / 編集:合同会社プラスタ

「提案書の構成を考えて」とだけ頼むと、どの会社にも当てはまる目次が返ってきます。相手、目的、使える材料、使えない条件の4つを先に渡す頼み方と、返ってきた構成案の読み方、足りない材料の埋め方を紹介します。

机の上に、相手のメモ、過去の資料、条件を書いた付箋を並べて、一枚の紙に構成を書き出している様子のイメージ
AI生成のイメージイラストです。

この記事で分かること

  • 構成だけ頼むと、当たり障りのない目次になる理由
  • 先に渡す4つの材料と、そのまま使える依頼文
  • 返ってきた構成案で、材料が足りない章を見つける読み方

提案書の構成をAIで作ろうとして、「提案書の構成を考えてください」とだけ頼むと、「現状の課題」「ご提案内容」「導入の効果」「費用」「進め方」のような目次が返ってきます。間違いではありませんが、どの会社の、どの相手への提案にも当てはまる目次で、そのままでは使えません。

この記事は、構成を頼む前に相手・目的・使える材料・使えない条件の4つを渡す方法です。用意するのは、相手から聞いた話のメモと、過去の資料。最後に、自社の提案に使える構成案と、足りない材料の一覧が手に入ります。

構成だけ頼むと、当たり障りのない目次になる

AIは、渡された情報から文章を組み立てます。相手が誰で、何を決めたいのかが分からなければ、どんな提案にも通じる一般的な形を返すしかありません。

反対に、4つを先に渡すと、目次の言葉そのものが変わります。たとえば、「ご提案内容」だった章が「現在の受注管理を、3か月で紙から表計算に移す案」のように、相手の話に合った見出しになります。

先に渡す4つの材料

  • 相手: 誰が読み、誰が決めるか。相手の仕事と、今困っていること
  • 目的: この提案で、相手に何を決めてほしいか(見積もりの依頼、打ち合わせの申込みなど)
  • 使える材料: 相手から聞いた話、過去の提案書、自社のサービス内容、実績として言える事実
  • 使えない条件: 予算の上限、期限、出せない情報、相手が嫌がった進め方

4つとも長く書く必要はありません。箇条書きで足ります。

材料のメモの例

打ち合わせのあとに書いた、次のようなメモを渡すとします。社名や個人名は、あらかじめ除いておきます。

【相手】従業員15人ほどの建材の卸会社。決めるのは社長。読むのは社長と経理の2人。
【困っていること】注文を電話とFAXで受けていて、入力のし直しが多い。月末の締めに毎回2日かかると言っていた。
【この提案で決めてほしいこと】現状の調査(2週間)を依頼するかどうか。
【使える材料】前回の打ち合わせメモ。自社の調査メニュー(期間2週間、報告書つき)。同じ規模の会社への支援は数社あるが、社名は出せない。
【使えない条件】予算は50万円まで。年内に着手したい。システムの入れ替えは、今回は考えていない。

構成を頼む文例

メモを貼って、次のように頼みます。

次の材料をもとに、提案書の構成案を作ってください。
- 章ごとに、見出し案と、その章で使う材料(メモのどの部分か)を書いてください。
- メモに材料がない章は、「材料なし」と書いてください。数字や実績を、あなたが補わないでください。
- 「使えない条件」に当てはまる内容は、構成に入れないでください。
- 全体は、「この提案で決めてほしいこと」に答える流れにしてください。

【材料】
(ここにメモを貼る)

ポイントは3つです。

  • 章ごとに「使う材料」を書かせる: 材料の裏づけがある章と、ない章が見分けられます。
  • 「材料なし」と書かせる: 実績や数字をAIが作ってしまうのを防げます。
  • 「決めてほしいこと」に答える流れにする: 目的に合わない章が減ります。

返ってくる構成案の見本

頼んだとおりに整った場合の見本です。

章見出し案使う材料
1月末の締めに2日かかっている現状困っていること(電話とFAXの注文、入力のし直し)
2まず2週間の調査で、時間がかかる場所を確かめる自社の調査メニュー
3調査で渡す報告書の内容自社の調査メニュー(報告書つき)
4同じ規模の会社での支援社名は出せない(匿名で書ける範囲を決める)
5費用と、年内に着手する日程予算50万円まで、年内に着手
6調査のあとの選択肢材料なし

材料が足りない章の埋め方

見本の6章は「材料なし」と返ってきました。こうした章は、無理に埋めず、次のどれかにします。

  • 打ち合わせで追加で聞く(たとえば、調査のあとに何を決めたいか)
  • 章ごと外す(今回の目的が「調査の依頼」なら、調査のあとの話は後回しでも通じる)
  • 自社で書ける事実だけを足してから、もう一度AIで構成案を作る

足したあとは、次のように同じ会話で頼みます。

6章の材料として、次を足します。調査のあとは、結果を見て、業務の見直しだけで進めるか、道具の導入を考えるかを相談する予定です。
6章の見出し案を作り直してください。ほかの章は変えないでください。

直す章と、変えない章の両方を示すと、関係のない章が書き換わるのを防げます。

次にすること

構成案ができたら、各章の本文を頼む前に、「使う材料」の欄を読み返します。 実績の章に、事実として言えないことが入っていないか。相手が嫌がった進め方が入っていないか。そこを確かめてから、章ごとに本文を頼むと、提案書の言葉が、相手の話からそれにくくなります。

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