見積書の項目の説明文をAIで作るときのコツ
「初期設定費」「保守費」のような見積項目の名前だけでは、お客様は何にお金がかかるのか分かりません。AIで説明文を作るときに、行う作業、手元に残るもの、含まないことを分けて伝える依頼文と、仕上がりの確かめ方を紹介します。

この記事で分かること
- 項目名だけの見積書が、お客様に伝わりにくい理由
- 作業・納品物・含まないことを分けて伝える依頼文
- AIで作った説明文の確認と、説明できない項目の扱い
見積書の項目ごとの説明文を、AIで作る方法を紹介します。用意するのは、見積書の項目名と金額、そして各項目で行う作業、お客様に渡すもの、含まないことのメモです。作った説明文は、送る前に確かめます。
項目名だけの見積書は、何の費用か伝わらない
「初期設定費 60,000円」と書かれていても、お客様には、何を設定する費用なのか、設定のあとに何が手元に残るのかが分かりません。分からない項目は、金額が高く見えたり、「本当に必要なのか」という質問につながったりします。
項目名は、作る側の仕事の呼び方です。説明文では、お客様の言葉で、作業と受け取るものを分けて伝えます。
見積項目の整理表
AIで説明文を作る前に、項目ごとに次の表を埋めます。次の表は、業務用ソフトの導入の例です。
| 項目名 | 行う作業 | お客様の手元に残るもの | 含まないこと |
|---|---|---|---|
| 初期設定費 | ソフトを事務所のパソコンに入れ、会社名や税率などの基本設定をする | 使い始められる状態のソフト | 過去のデータの入力 |
| 操作説明 | 事務所で、毎日使う画面の操作を一緒に確認する | 操作の手順を書いた紙1枚 | 新しく入った人への追加の説明 |
| 月額保守 | 問い合わせを受け付け、不具合があれば原因を調べる | 困ったときの連絡先 | 機能の追加 |
この表の「含まないこと」の列が空欄の項目は、説明文を作る前に、含まないことを決めます。含まないことが決まっていない項目は、お客様との間で範囲の食い違いが起きやすいからです。
AIで説明文を作る依頼文
表の1行を、そのまま次の依頼文に入れます。
次の見積項目について、お客様に送る見積書に添える説明文を作成してください。 条件 - 読み手は、ITに詳しくない会社の経営者です。 - 「行う作業」と「お客様の手元に残るもの」を、別の文に分けて書いてください。 - 「含まないこと」は、最後の文で必ず書いてください。 - 金額、日数、効果の数字は、以下に書いたもの以外は書かないでください。 - 専門用語は使わず、使う場合は短い言い換えを添えてください。 - 以下に書かれていない内容が必要だと思ったら、書かずに質問してください。 項目名:初期設定費(60,000円) 行う作業:ソフトを事務所のパソコンに入れ、会社名や税率などの基本設定をする お客様の手元に残るもの:使い始められる状態のソフト 含まないこと:過去のデータの入力
「金額や数字を書かないでください」と条件に入れておくと、根拠のない日数や効果の数字が混ざるのを防げます。
仕上がりの見本
次の文は、上の依頼文で期待する仕上がりの見本です。
初期設定費(60,000円) お客様の事務所のパソコンにソフトを入れ、会社名や税率などの基本設定を行います。作業が終わると、すぐに使い始められる状態のソフトをお渡しします。なお、過去のデータの入力は、この項目に含まれません。
作業、手元に残るもの、含まないことが、この順に並んでいます。お客様は、60,000円で何をしてもらえて、何が含まれないのかを、一度読めば把握できます。
AIで作った説明文を確かめる4つの点
AIで作った説明文は、次の点を確かめてから、見積書に添えます。
- 数字: 依頼文に書いていない金額や日数が入っていないか。
- 含まないこと: 表に書いた内容が、最後の文に入っているか。言い換えで範囲が広がっていないか。
- 約束の言葉: 「必ず」「すぐに」のような、実際には約束できない言葉が増えていないか。
- 専門用語: お客様が聞き返しそうな語に、言い換えがついているか。
修正するときは、「含まないことを、もっと目立つ位置に書いてください」のように、修正したい点を一つに絞って依頼します。複数の点をまとめて依頼すると、修正されていない箇所が見つけにくくなります。
説明できない項目は、見積書に戻す
依頼文に入れる材料が書けない項目があります。たとえば、「雑費」「その他調整費」のように、行う作業も、手元に残るものも決まっていない項目です。
こうした項目は、AIで説明文を作っても、もっともらしい文章にしかなりません。説明文を作る前に、見積書へ戻って、項目を作業ごとに分けるか、金額の根拠を決めます。説明文を作る作業は、見積書の項目に不足がないかを確かめる機会にもなります。