アンケートの割合をAIで報告書にまとめるときのコツ
アンケートの集計結果をAIで報告書にすると、「6割が満足」のように割合だけが残り、何件中の話かが消えることがあります。件数を添えて頼む依頼文、仕上がりの見本、受け取る側が読み間違えない確かめ方を紹介します。

この記事で分かること
- 割合だけの報告書が、読み手に伝わりにくい理由
- 件数と質問の文面を添えて報告書にする依頼文
- 報告書をAIが書いた報告書を確かめる3つの点
アンケートの結果を報告するとき、「61%が満足」と書かれていても、何件中の話なのかが分からなければ、受け取る人は重さを判断できません。回答が23件なのか、2,300件なのかで、同じ61%の意味は変わります。
この記事は、アンケートの集計結果を、件数を添えた報告書にAIでまとめる方法です。用意するのは、集計した数字(件数と割合)と、アンケートの質問の文面だけです。最後に、そのまま使える報告書の文章と、確かめる点を紹介します。
割合だけの報告書が伝わりにくい理由
AIで結果を報告書にすると、読みやすくするために、数字が言葉に置き換わることがあります。「14件」が「約6割」に、「約6割」が「多くの人」に変わるような場合です。
読み手が知りたいのは、次の3つです。
- 何件中の数字か: 回答した人数
- 何を聞いた結果か: 質問の文面
- 回答しなかった人は含まれるか: 回答者だけの結果なのか、全体の傾向なのか
この3つが文中に残るように、依頼文で指定します。
集計結果の例
社内の研修を受けた人にとったアンケートの集計結果を、上司へ報告する例です。
質問:今後も同じ研修を受けたいですか(はい/いいえ) 配布:研修の参加者40人 回答:23件 「はい」:14件(61%) 「いいえ」:9件(39%) 前回の研修(同じ質問):回答10件、「はい」7件(70%)
回答は40人中23件で、残りの17人の考えは分かりません。この点を報告書から落とさないことが、依頼文のねらいです。
依頼文
集計結果を貼って、次のように頼みます。
次のアンケート結果を、上司への報告書にしてください。 - 割合だけでなく、「何件中何件か」を必ず一緒に書く - 質問の文面と、配布した人数・回答数を書く - 回答しなかった人の考えは分からないので、参加者全体の傾向のように書かない - 「多くの」「大半」のような言葉に置き換えず、数字をそのまま使う - 回答が30件未満のときは、件数が少ないことを一文で添える - 集計に書かれていない数字や理由を、推測で足さない 【集計結果】 (ここに貼る)
ポイントは3つです。
- 数字を言葉に置き換えない: 「多くの」と書かれると、読み手は数字を確かめられません。
- 回答しなかった人に触れる: 配布した人数と回答数を並べると、「回答者の結果」という範囲が自然に伝わります。
- 足さない指示を入れる: 「理由は〜と考えられます」のような、集計にない推測を防げます。
仕上がりの見本
頼んだとおりに整った場合の見本です。
研修参加者40人にアンケートを配布し、23件の回答がありました。「今後も同じ研修を受けたいか」の質問に、「はい」が14件(61%)、「いいえ」が9件(39%)でした。回答は参加者の半数強であり、回答しなかった17人の考えは、この結果には含まれていません。回答数が30件未満のため、割合は目安として見てください。 前回の研修(回答10件)では、同じ質問に「はい」が7件(70%)でした。回答数が異なるため、割合の差は参考程度にとどめます。
前回との比較にも、回答数が添えられています。10件の70%と23件の61%は、1件の違いで割合が大きく動くため、「下がった」と言い切れません。
AIが書いた報告書を確かめる3つの点
報告書は、集計をした本人が読んで確かめます。元の数字と照らせるのは本人だからです。
- 数字の一致: 件数と割合が、集計表と同じになっているか。割合は、件数を回答数で割った値と合っているか
- 質問の文面: 「満足」「役に立った」など、質問の言葉が書き換わっていないか
- 言い切り: 「社員の多くが〜」のように、回答者以外にも当てはまる書き方になっていないか
件数を添える指示を依頼文に残しておけば、AIで報告書にまとめるたびに、何件中の数字かが読み手に伝わります。