AI活用・業務改善

業務の引き継ぎで、書き漏れた仕事をAIで見つけるときのコツ

公開:2026年11月08日 / 編集:合同会社プラスタ

担当が替わるとき、引き継ぎ書に載っていない仕事が、メールやチャットのやり取りにだけ残っていることがあります。引き継ぎ書とやり取りをAIで見比べて、書き漏れた仕事を見つける方法と、結果の確認方法を紹介します。

壁のレールに吊るされた複数のメモのうち、いくつかに印が付いている様子を表したイメージ
AI生成のイメージイラストです。

この記事で分かること

  • 引き継ぎ書に、仕事の書き漏れが出る理由
  • 引き継ぎ書とやり取りを見比べて、書き漏れを見つける依頼文
  • AIが作った一覧を確認する3つの点

担当が替わるときに、後任へ渡す仕事の一覧(引き継ぎ書)を作ります。この引き継ぎ書に書き漏れた仕事を、メールやチャットのやり取りと見比べて、AIで見つける方法を紹介します。用意するのは、引き継ぎ書と、直近のやり取りの抜粋です。

引き継ぎ書には、書き漏れが出る

引き継ぎ書は、書く人が大切だと思う仕事から順に書きます。毎月の決まった仕事は思い出しやすい一方で、メールやチャットの中だけに残っている仕事は、書き漏れやすくなります。たとえば、お客様から頼まれて「あとで連絡します」と返事をした仕事や、見積もりを取って社内の承認を待っている仕事です。

書いた本人は、頭の中で覚えているので、書き漏れに気づきません。後任の人は、引き継ぎ書に載っていない仕事があることを知りません。書き漏れた仕事は、相手から催促が来て、はじめて分かります。

引き継ぎ書とやり取りの例

次の例は、総務の担当者(田中さん)が育児休業に入る前に、後任の佐藤さんへ渡す引き継ぎ書と、直近のチャットの抜粋です。

引き継ぎ書:

【引き継ぎ書:総務担当 田中 → 佐藤】
・毎月25日:社会保険料の振込
・毎月月末:勤怠の集計をして、給与担当へ渡す
・備品の発注:コピー用紙は在庫が5箱を切ったら発注する(今月は発注済み)

チャットの抜粋:

11/12 山本「来月から、事務所の鍵を増やしたいです」
11/12 田中「分かりました。業者に見積もりを取ります」
11/18 田中「業者から見積もりが届きました。社長の承認待ちです」
11/20 鈴木「健康診断の案内が、まだ届いていません」
11/20 田中「すみません、今週中に送ります」

引き継ぎ書に書かれているのは3件です。チャットには、引き継ぎ書にない仕事が2件あります。事務所の鍵を増やす仕事(社長の承認待ち)と、鈴木さんへ健康診断の案内を送る仕事です。

AIで書き漏れを見つける依頼文

引き継ぎ書とチャットの抜粋を、次の依頼文に貼り付けます。

次の引き継ぎ書と、チャットの抜粋を見比べて、引き継ぎ書に書かれていない、未完了の仕事を一覧にしてください。

表の列:仕事の内容、根拠になったやり取り(日付と発言者)、約束した期限、現在の状況

条件
- 根拠になったやり取りは、チャットの文をそのまま引用してください。
- 期限は、チャットに書かれているものだけを入れてください。書かれていなければ「記載なし」としてください。
- 完了したと読み取れる仕事は、一覧に入れないでください。
- チャットに書かれていない作業や理由を、補って書かないでください。

引き継ぎ書:
(ここに貼る)

チャットの抜粋:
(ここに貼る)

「根拠をそのまま引用する」という条件を入れておくと、AIが実際にはないやり取りを作ってしまうのを防げます。

仕上がりの見本

上の引き継ぎ書とチャットと依頼文から期待する表の見本です。

仕事の内容根拠になったやり取り約束した期限現在の状況
事務所の鍵を増やす11/18 田中「業者から見積もりが届きました。社長の承認待ちです」記載なし見積もりが届き、社長の承認待ち
健康診断の案内を鈴木さんへ送る11/20 田中「今週中に送ります」今週中(11/20の週)まだ送っていないと読み取れる

毎月25日の振込と月末の集計は、引き継ぎ書にすでに書かれているため、一覧には入りません。

AIが作った一覧を確認する3つの点

1. 根拠の引用が、実際のチャットと同じか。 一覧の引用を、元のチャットで検索して確認します。言い換えられていたり、チャットにない発言が入っていたりしたら、その行は採用しません。

2. すでに済んだ仕事が、一覧に残っていないか。 抜粋のあとに終わった仕事が、一覧に残っていることがあります。見本の「事務所の鍵を増やす」のように、承認待ちの仕事は、その後どうなったかを、引き継ぐ本人に確認します。

3. 期限と担当を、AIが補っていないか。 見本では、事務所の鍵を増やす仕事の期限が「記載なし」です。ここはAIが補う場所ではありません。「記載なし」の仕事は、引き継ぐ人が、誰がいつまでに行うかを決定して、一覧に書き足します。

修正を依頼するときは、「健康診断の行に、送付先の人数がチャットに書かれていないと明記してください」のように、1か所だけを指定します。複数の修正をまとめて依頼すると、どこが変わったのかが分かりにくくなります。

一覧は、引き継ぐ本人と一緒に読む

AIが作った一覧は、引き継ぐ本人と一緒に読み、「ほかに、引き継ぎ書に書いていない仕事はありませんか」と聞きます。電話や口頭で頼まれた仕事は、メールやチャットに残らないため、AIでは見つけられません。

引き継ぎ書とやり取りをAIで見比べると、書き漏れた仕事を見つけやすくなります。見つけた仕事の期限と担当を、引き継ぐ本人と一緒に決定しておけば、担当が替わったあとも、仕事の抜けを防げます。

次に読みたい記事

この記事とあわせて、具体的な進め方を確認できます。

· AI活用・業務改善

AIの回答を確かめる順番

AIの回答にある日付・金額・条件を元資料と照合し、誤りを直して仕上げる手順を紹介します。社内案内の例と確認表で、確かめる順番が分かります。

AI活用・業務改善の記事をまとめて見る →

ご相談

話がまとまっていなくても、
大丈夫です。

何から話せばよいか分からない状態でも構いません。お話を伺いながら、何に困っているのか、どこから手をつけるかを一緒に整理します。

代表 桒原 篤史

ご相談は、代表の桒原 篤史が直接伺います。プラスタでの対応が適さない場合も、その旨を率直にお伝えします。必要のないサービスや仕組みを、無理に勧めることはありません。

代表社員 桒原 篤史ITコーディネータ

実績紹介を見る →
まずは相談してみる →

ご相談は無料です。

0248-21-8298平日 9:30〜18:00